例の穴。あの王様の耳のたぐいの。

大声で独り言を言っています

バカとネトウヨと評論家と

私はもう何年もまえからネトウヨです。ただもう今はこの手の話題は耳にするのもうんざりです。

こんな考えになり始めた当時は、かの桜井誠さんもdronpaという名前で活動されていました。ただどんどん隣国の行動が過激になりその活動内容のアホさ加減が果てしなく増大するわ、在特会やネトウヨの先鋭化が激しすぎてこれまたアホな方向に凄いスピードで向かっていくわ、いまさら反日への反論、嫌韓、嫌中煽りで一山当てようとするマスコミがひたすら同じような内容をくりかえすわでこの分野の話は疲れてしまいました。

だから韓国がどうしたや中国がどうしたや安倍首相がどうしただけであれば、かなりどうでも良くなってしまいました。もしかしたら私以外にもそのような方はいらっしゃるかもしれません。そこで私流のおすすめの韓国語、中国語の理解の仕方をせっかくなので書きましょう。簡単です。朴大統領が「慰安婦問題が〜」というのは日本語で言う「こんにちは」です。習主席の「歴史認識が〜」というのは日本語で「今日はいい天気ですね」にあたるのです。皆さんまじめなので直訳して解釈し、イライラしたりショックを受けたりされていると思いますが、韓国語と中国語は直訳ではいけないのです。ちょっとこつが必要です。これがコミュニケーションという奴です。

dronpaさんと同時期に活躍していたこの手の分野のネットの論客にmumurさんという方がいらっしゃいました。彼はそれはそれは筆鋒鋭く、時には独自取材をされて日本人を差別的に取り扱う人々に切り込んでいらっしゃったように思います。そしてほぼ2007年には活動をやめられていらっしゃいます。話はそれますが、差別というのは私は理不尽に分類ごとに対応を変えることと考えています。書き出したらきりがないので、またどこかでこれを主題に書いてみようかと思います。

彼にはこの状況が見えていたのかもしれません。相手は話してもわからない相手であること。現実の政治活動を行うというにあたって左翼の人々とやり方は同じになってしまうこと。嫌韓、嫌中、反反日はよほど注意しないとその魅惑にあらがいきれず商業化したとえ初期の言説がそれなりに良かったものであっても曇りうること。

 

そんなこんなで韓国話、中国話、ネトウヨ話等々には突っ込むのも面倒くさいのですが、マスコミ、評論家が絡むとちょっと別です。なんせ仕事でされているんですからね。プロとしてそれどうなの?と言う方向から引っかかってしまいます。朝日新聞さん、得意の総括はまだですか?ごめんなさいしないといけないことあるよね。

インテリの言説が左翼気味なのは別にいいんです。インテリは自分が頭がいいから、性善説をとるし、きっと相手も話せばわかるだろうという立場に立っているんですから。またインテリの行っているような活動、商売は平時じゃないと成り立たないものがほとんどなのでそうなるんです。究極的にはインテリは指導者層でいい暮らしができるようになりますしね。

ようやくここからが今日の突っ込みポイントなんですが、そのインテリというブランドを使いながら、マスコミに場を提供してもらい商売を行う方が世の中には少なからずいらっしゃいます。茂木健一郎さんもその一人でしょう。テレビやマスコミで何らかの言説をおっしゃるときに品川区の茂木健一郎さんではなく、脳科学者の茂木健一郎さんだから場を得られるし、人々も話を聞いてみようと思うはずです。

そんな茂木健一郎さんがTwitterでこんな発言をされています。

 

日本は「右傾化」しているんじゃなくて、「愚鈍化」しているんだよ。昨日、本屋行って、「嫌韓」とか「反日」とかそういう感じの本がずらっと並んでいるのを見て、マジで、こういう本を書くやつも、読むやつも、頭悪すぎ、って思った。

 

別に思う分にはかまわないでしょう。自分の中の話だけですから。ただTwitterで表明するということはやはり何らかの思いがその裏側にあるはずです。正義感にかられたや、ほとほとあきれるばかりの社会に警鐘を鳴らしたいやら、とにかく可哀相な韓国や中国をいじめるのは許せん!やら。まあ私の勘繰りですが。

ただインテリであるからには、あからさまな論理の飛躍はゆるされない。「日本(の大衆)が愚鈍化する」というのと「嫌韓」「反日」(筆注:おそらく韓国や中国の)がなぜ直結するんでしょうか?文を読む限りは茂木さんが観察した事柄は本屋さんで嫌韓や反日に関する本がならんでいたことでしょう。では茂木さんは反米や反露、反EUの本は見たのでしょうか?少なくとも気に留めてはいないようです。

さて茂木さんのおっしゃることを振り返りしょう。「嫌韓」「反日」の本が溢れ帰る原因は日本が「愚鈍化」したからだそうです。そうならば、まずインテリとして茂木さんには日本が「愚鈍化」するのを止められなかったことを反省してもらいたいものです。それがインテリのnoblesse obligeってもんです。まあそこは置いておきましょうか。

そして茂木さんの観察された事柄をみるに嫌われているのは韓国だけのようです。まあ一般的な様子も含めて韓国と中国のみとしましょう。ということは茂木さんの考えに基づけば、日本人はアホになったから韓国と中国だけが嫌いになったようです。それはたまたま韓国と中国だけがとばっちりを食らってしまったのでしょうか?それならば韓国と中国はとてもとても可哀相ってもんです。理不尽ですもの。茂木さんは日本を批判する前にその理不尽さ、正当性のなさを指摘するべきです。被害者の救済をするのが近現代を引っ張ってきた民主主義と法治主義を志向するインテリの仕事のはずですし、そもそも価値のある、少なくとも優先度の高い言説でしょう。

にもかかわらず茂木さんは日本のアホさ加減を批判する方を選択しました。ということは、どうやら茂木さんもうすうす韓国や中国が批判されるのは、完全に偶然とも思っていないようです。何らかの韓国、中国側の根拠はあると思っているようです。しかし批判される原因を日本がアホになったこととしました。なんで茂木さんが韓国や中国側の根拠よりも、日本がアホになったことの方が原因として強いと思ったのかは謎です。今回、茂木さんがちゃんと確定申告したのかどうかと同じぐらい謎です。

日本が「愚鈍化」したってのは結構衝撃的な言説です。今日は昨日よりも、昨日はおとといよりも、俺もお前も大五郎もどんどんアホになっていっている上に、茂木さんに君たちはアホなんだよ、どんどんアホになっていっているんだよと言われているということです。これぐらい、結構傷つくことをいっているのに、茂木さんがそう判断した根拠を示されないのです。ひどい話ですよね。

ただ性格が最悪な私はこうも思うのです。茂木さんは実はインテリではないんじゃないかと。ただ「嫌韓」「反日」が何となく気に入らないのか、ちょっと人と違うことが言いたいだけではないのかと。謎は深まるばかりです。

 

(補足)20140301

twitterだから全部書ききれなかったんだよとおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、茂木さんはこの発言の前後で根拠にあたることは書かれていません。また日本人がアホになったことはアンネの日記事件とあわせて感じとられたようですが、気になる方は茂木さんのtwitterをご覧ください。